僕「日本で一番、介護をディスっているブログ「アラサー介護の戯言ブログ。」!!だけど、逆に将来の明るい展望について考えてみるよ」
同僚「えぇっ!!いつもの卑屈と悲観の綜合百貨店みたいな暗黒絶望感はどこへいったんだい!?(マスオさん風に)」
僕「企業や政府が必死に叫んでいる「介護は成長産業!」理論。確かにこの国の高齢者の人口は現時点でざっと3,400万人。これからさらに2、30年かけて4,000万人到達は確定事項だからとにかく需要はいくらでもある」
同僚「これってどう考えても「成長」じゃなくて「悪化」だと思うんだけどそこは触れないことにするね。需要に供給がまるっきり追いつかなくて外国から労働者いれなきゃ!とまで言ってるわけだし」
僕「そう。日本中どこの地域でもほぼほぼ求人をみれば介護だらけ。人口減少と労働生産を担う世代の先細りで人手不足は全産業共通なんやけど介護は特に悲惨」
同僚「悲惨というか陰惨。」
僕「つまり食いっぱぐれの心配がまず無い。ある程度の経験と資格を持っていれば日本中どこに行ってもあと2、30年は職にありつけるということ!」
同僚「どこに行っても労働環境はほとんど変わらず劣悪だし、最低限の生活を維持するのにギリギリ程度の賃金だけどね。いくらでも需要がある点が災いして入ってくる人材の質も最低最悪やし、お国は行き場の無い人材を一山いくらで安く買い叩いて介護業界に放り込むことを人手不足と生活保護の代価にしているきらいもあるし、要は現代の飯場やね。職にありつけるといってもあと2、30年して要介護世代が死滅すれば後に残るのは空っぽの介護施設と余りまくった年老いた介護職員たち。仮に2、30代から始めたとして30年間頑張って大介護時代を乗り切ったら自分の年齢は60歳前後。介護技能(笑)しか技能がないとその世代が再就職なんてほぼ不可能だろうし、その頃の年金受給年齢が幾つからになっているかもわからない。十分な貯蓄ができていればまぁ余生も安泰だろうけど究極の低賃金の介護職には難しいと言わざるをえない。平均寿命がこのまま据え置きだったとしてその後の約20年程度の「自分の老後」をどうにかする覚悟はあるの?」
僕「怒涛の勢いで反論するのやめてくれない?」
同僚「性差別だと言われたく無いのだけれど例えば、既婚の女性介護職員やったら一生懸命働いて、旦那さんのお給料と自分のお給料合わせて貯蓄していけば十分に安定した、穏やかで豊かな老後を迎えられるだろうけど俺たち、独身男性介護職はむべなるかな。全員が全員、管理職になれるわけではないし段階ごとに資格を取っていって介護福祉士→ケアマネージャーになったとしてもケアマネの需要はそんなに高くないし給料も特に良いわけでもない。結婚できる望みも低い。一生低賃金で低空飛行で生きていったとしても自分が年老いたら破滅寸前。必死に他人の介護に人生捧げてきたのに、いざ自分の番になったら介護を受けるお金もない.......」
僕「うん。わかった。死ねばいいんでしょ?」
同僚「でもみんな身体ボロボロだから長生きしないだろーし大丈夫だよ♬」
僕「..........」
僕「......話しをもどすけど世の中の技術の発展で今まであった職業が消滅していく可能性があるんだってね」
同僚「人工知能(AI)の発達やロボットによる代用だね。世界的に力を入れている「自動運転」の車とかドローンによる輸送とかいろいろ」
僕「特に人工知能は凄くてGoogle参加の企業が開発したAIが世界最強の棋士を囲碁で負かしちゃったんだってさ!人間負かしたAIはさらにバージョンアップされているらしいし、もう知恵比べで人間の頭脳をAIが追い抜いている分野はけっこうあるみたい」
同僚「そのうち映画のマトリックスやターミネーターみたいな世界になるのかも」
僕「スカイネットとかね。日頃お世話になってるアイフォンのSiriちゃんとかが人間に反乱しだして....」
同僚「wwwwww 使用者のネットの検索履歴を暴露してきたり」
僕「マジでやめろ。」
僕「車の運転や運輸や輸送、飛行機のパイロットや経理や会計なんかはこの先、AIに置き換わってなくなるかもしれないらしいね」
同僚「第二のラッダイト運動が起こるかもwww」
僕「確かに。意外なことに大方の予想と違ってブルーカラーな職種よりもホワイトカラーな職種の方があぶないんだってさ。例えば金融商品の投資や、医師による病気の診断や裁判の判例なんかは膨大な知識と経験がなければ難しかったはずなのに今では蓄積されたデータを参照すれば人間よりAIのが正確かつ利益を出せるとか....AIが小説書いたり絵画を描いたりする時代だしね」
僕「ほかにも、単純作業だったら機械化してロボットにやらせた方が、初期費用を我慢すれば人件費の節約になって儲けを出せたんだけど、機械じゃ再現できないものもまだあるんよ」
同僚「たとえば?」
僕「人間の指!これと同じ感覚と機能を有するマニュピレーターを開発するのにはまだ何十年かかかるみたい」
同僚「なるほど。難しい頭使うようなことは機械は得意だけど、俺らのやってるようなオムツ交換してお尻にベッタリこびりついてる糞尿を清拭するようなことはまだできないんだね♬場面や相手に合わせて細かな調節を肉体的にやる職業はまだ安心だね!」
僕「それも「技術的特異点(シンギュラリティ)」とかいって機械が自分自身を、改良できるレベルに達したらどうなるかわからないみたいだけど」
同僚「しんぎゅらりてぃ?なにそれカッコいい!」
僕「話が逸れまくったけれど、とにかく介護職はあと2、30年程度は職業としては安泰だと思われる。でもその後のことを考えて第二、第三の選択肢を自分が選択できるように知識やら技能やら資格やらを身につけておくことは絶対に必要。副業とかもあったらいいと思うの」
同僚「なにはともあれ自己責任な世界だからね。国全体が経済成長していってて、会社におんぶにだっこで生きていけた時代はもう遠い過去の話。ゆとりだってバカにされてる僕たちゆとり世代には殆どゆとりなんかありません。その中で一番きつい職業を選んでしまっているんだからもっともっと頭を使わなきゃ生き残っていけないんよ」
fin.