孤高の底辺。うんこ拭き(介護福祉士)おじさんの戯言ブログ💩:®️

“奴隷(介護職)”をクビになって、“社畜(葬祭屋)”になってまた介護職に復職したおっさんの随筆集✍️

親から虐待されて育った大人[12]

〜〜社会人編〜〜

 

 

 

そもそも求人が無い。。

 

短大時代の就活の時は、地域のホテル等で開かれるどこの合同企業説明会に参加した時でも会場全体がびっしり企業のブースで埋まっていました

 

なのに今年は....

会場の半分が空きスペース。

 適当にパイプ椅子やら机が並べられているだけで、参加している企業自体が2年前と比べると半減していました

 

大学卒業時点で、内定を得られなかった...つまり就職先がないまま社会に放り出された学生が学年の三分の一近くいて、 なんだかよくわからないのだけど「卒業してから一年目までは新卒扱い」とかいう謎ルールが採用されたらしい不思議な年でした

 

自分はというと、意外とすんなり五月くらいには就職先が決まっていました

 上場企業ではないけれど、地元のある県内では上位二十位以内に入るまずまず名の知れた企業、テレビでCMとかも流してるくらいには。職種は卸売業!!

 青果市場の営業職でした。

 

特に強いこだわりがあったわけではなくて、「とりま、経済経営系の文系やから就活の業種縛るなら営業はアリだな!」てな感じの軽い気持ちで内定を得ました。

 当時、五月に内定取得は学年でもかなり早い部類で行き先もまずまず。

 ゼミの担当教授からも「選んでいられる状況では無いから受けた方がいい」と言われてもいたのでさっさと承諾。

.....後にこの判断で地獄を見ることになろうとはこの時には露ほどもおもいませんでした

 

母親は相変わらず、祖父母を引き連れて未練がましく父親に文句を撒き散らしに来ていました

 

「私がいないと、お婆ちゃんが可哀想」

 

とまで言いだしました

 四半世紀に渡ってイジメぬき、同じ食卓についたことも、口を聞いている姿さえ見たことなかったのに、ここにきて祖母をダシにして家に戻せと言ってきたのです。。

 腹わたは煮え繰り返るし、頭は沸騰しそうでした。てかしてました。

当然、自分の就職のことも弟の進路のことも何も伝えませんでした

 

大学を卒業すると「研修」と称して新入社員は全員、本社に呼び寄せられ(営業職(男×12名)、事務職(女5、6人))共同生活が始まりました

 

入社式的なやつが終わると、事務職の女性社員たちは所属する支店にすぐに割り振られ、営業職の男性新入社員はこれから半年〜1年をかけて立派な社畜になる為の研修期間が始まりました

 

免許は持っていても、ペーパードライバーだった僕はまず、本社に車を運転してたどり着くところから苦労しました笑笑

....当時は本当に笑い事ではなかったのだけど。。

 

驚いたことに、与えられたアパートはレオパレスで二人で一部屋の所謂「ルームシェア」状態。

 駐車場も一部屋につき一台しか車をとめるスペースがないので通勤は相乗り。文字通り24時間みっちり「会社」に囲まれた生活が始まりました

 

本社のある土地での採用の連中は普通に自分の家に帰れたのだけど、自分のように支店のある土地での採用枠や県外の支店での採用者は根こそぎルームシェアでした

 

見ず知らずの土地で見ず知らずの他人とルームシェア。人生初の一人暮らしは自分にとっては、なかなかハードルの高いスタートでした

 これから寝食を共にする相方君は「なんだこれ?これじゃオ◯ニーも出来ねぇじゃん」とタバコをふかしながら吐き捨てるゴリゴリのヤンキー系。

 

うん。無理そう

 

 

 

 

 

 

 

幕間劇:「世紀末介護伝Ⅲ」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴっ

ゴゴゴゴゴゴゴゴっ

 

 

??「はンっ、介護職如きにやられるとは情けないやつよのぉ...」

 

??「キャハははっ...あれはアタシたち「四天王」のなかでは最弱。少々荷が重かったかしらん?」

 

??「.............ゴフッ」

 

江口「......貴方達は....ナニ?」

 

 

※建造お爺ちゃんは急激な運動に身体がついてこられなくて、急性心筋梗塞で亡くなったよ!

 

 

??「はンっ、これから死にゆく者に名乗る意味などないわっ」

 

??「......いや、かの有名な悔悟負苦死使、自分を殺した(離職させた)相手の名くらい知りたかろうて」

 

??「我が名は小島暮夫(54才)!(要支援1 認知症高齢者の日常生活自立度”不認定”) “大いなる歪み”!!!」

※住所無し。職歴無し。配偶者、親族諸々無し 排便無し10日目 左麻痺有り

 

??「キャハハハハっっ、アタシは三浦茂具子(88才)!(要介護2 認知症高齢者の日常生活自立度ⅱb)”絶えまない飢餓”!!」

※異食・盗食のエキスパート 体重84㌕

排便無し12日目

 

??「................ごふっ」

 

小島「....彼は、江村来男(96才)。(要介護5 認知症高齢者の日常生活自立度M)”約束された終末”。」

膀胱癌ステージⅣ 全身転移済

排便無し22日目

 

三人「「「我ら、神聖敬老者四天王也!!」」」

 

江口「......貴方たちがここの施設の「ボス利用者」ってわけね...いいわ。三人まとめて介護してあげるわ」

 

小島「はンっ、我らは揃ってもう一週間以上排便が無いっ!!つまり不穏状態はMAX状態!!さぁどう介助する?お手並み拝見といこうか!絶っ対ぜえええええったい、着替えなんてしないしリハビリパンツも履かないからな!たとえもう何日も入浴も更衣もしていなくて、尿臭がハンパなかったとしてもだっっっ!!」

 

江口(ニヤリ)

 

小島「.....っ!?」

 

江口「一体いつからーーーーリハビリパンツを履いていないと錯覚していた?」

 

小島「なっ、、いつのまにリハビリパンツをっっ!!衣類も、いつのまにか寝巻きに着替え終わっている!!!」

 

江口「熟練の介護職にとって、オムツ交換、リハパンの交換など造作もないこと。脱糞したまま徘徊している利用者を立たせたままの状態でオムツ交換が出来て一人前。....立ちオムツは基本中の基本だわ。まぁ私クラスになると徘徊している本人が気付かないうちにオムツ交換を完了させるけれど」

 

小島「ひでぶっっ」

 

介護職C「か、格が違いすぎるっ!!そこに痺れる憧れるゥっ」

 

江口「...憧れは理解から最も遠い感情よ」

 

三浦「!?小島がいともたやすく!?...でも油断している今がチャンス!アタシはトイレから盗んできたトイレットペーパーと、床に落ちてた消しゴムを食べる!!キャハははっ」

 

江口「昼食は今済ませたばかりでしょ?」

 

江口「縛道の六十一っ!「六枚光牢」!!」

 

三浦「まさか鬼道!?だけど、この程度でアタシの「異食」を止められると思わないことねっっ キャハハハハ!」

 

江口「どの程度までが「この程度」かしらね?」

 

江口「縛道の六十三っ「鎖条鎖縛」!」

江口「縛道の七十五っ「五柱鉄貫」!」

江口「縛道の七十九っ「九曜縛」!!」

江口「縛道の八十一っ「断空」!!!」

 

 

三浦「..っっ食べる食べる食べる食べる食べる食べる食べる食べる食べる食べる食べる食べる食べる食べる食べる食べる食べる食べる食べる食べる食べる食べるたべたべたべtbっdpaxtgyjt26〒7」

 

江口「....なんという食べ物への執着!食べ物じゃ無いけど。」

 

江口「縛道の九十九っっ!「禁」っ」

江口「はあああああぁ..第二番!!「卍禁」っ」

江口「初曲「止餾」!!弐曲「百連閂」、終曲「卍禁太封」!!!!!!」

 

ドドドドドドドドっ!

カッカッカッカッ!!

 

三浦「ピアえええええっ」

 

グチャっ!

 

江口「...終わった」

 

介護職C「縛道って..身体拘束は高齢者虐待防止法で禁じられている筈ですよ?てか介護殺人?」

 

江口「うるせええええええええっ!!!んじゃお前、対処できるのかよおおっ?体格は大人で(84㌕)、中身は獣のモンスターの群れ、一人で「声掛け」だけで制圧できんのかよぉっ!!!」

 

介護職C「...出来ません」

 

 

 

幕間劇:「世紀末介護伝」Ⅱ

宮殿のような介護施設

 

足に付けられた鎖を引き摺りながら給仕をする介護職

 

介護職C「美智代さま、、美智代さま、昼食でございます。席におつきください.....」

 

美智代(要介護2 認知症高齢者の日常生活自立度ⅲa)「家に帰る!家に帰る!家に帰る!家に帰る!!!家に帰るるるるるるるるるるRU r」

 

介護職C「もう帰る家なんて無いのに....」

 

プシュップシュップシュップシュップシュップシュッ

シュコーシュコーシュコー

 

健造(要介護4 認知症高齢者の日常生活自立度ⅱa “玉座(便座)に座る者”)「煩い!!煩いっ!!うるさああああい!!!! 早くそいつをどうにかしろおおおおおおっっ シュコーシュコー」

 

介護職C「は、はい すぐにっ....」

 

介護職C(60人もいる老人たちに一人で給仕と食介...出来るわけがない...)

 

かつかつかつかつ....

 

広いホールに反響するハイヒールの足音👠

 

かつかつかつかつかつ...

かつかつかつかつかつ...

 

介護職C「!!!?」

 

介護職C「あ、貴女は...!!」

 

シュシュん!

 

瞬時に義歯と補聴器を装着され、エプロンを着けて着席させられる美智代

 

一同「「!!!!!!!」」

 

建造「バカな...介助動作が視認できなかった..!!あの、「無限に廻る者」美智代をいとも簡単に着席させるだと..!!?」

 

ホールのシャンデリアの逆光の中、シルエットが浮かび上がる中年介護職(推定50代:推定体重90キロ以上)

 

建造「...ヘルパー?..いや、実務者研修修了者?...ま、まさか!介護福祉士!?」

 

中年介護職(ニヤリ)

 

建造「........その上か。」

 

介護職C「あ、貴女は「悔悟負苦死使(ヒトバシラ)」の、江口さん...!」

 

江口「アラアラ、人員基準にも減算基準にも満たない違法介護施設があると聞いたから来てみれば、酷い有様ねここは。管理者はどちらにいらっしゃるの?」

 

介護職C「ここに、管理者はいません。看護師も、ケアマネも機能訓練指導員も、入居相談員もいませんっ いるのは無理やり拉致られて働かされている未経験の介護職と踏ん反り返ったボケ老人だけです...ぐすん。」

 

江口「片付けないといけない問題が山積みね、でもまずは....」

 

(カバのような太くて短い足を優雅に組み替えながら)

 

江口「食事介助と内服と、口腔ケアとパット交換を終わらせる」

 

介護職C「む、無理ですよ!これだけの人数の神様(老人)たちを、たった二人で捌ききるなんて」

 

江口「??あら?誰が二人でやるなんて言ったかしら?」

 

(懐からシガリロ(細葉巻)を取り出し火打ち石で着火しながら)

 

介護職C「ま、まさか!」

 

江口「わたし一人でやるわ。貴女は食事量でも記載していなさい」

 

介護職C「江口さん....」

(尊敬の眼差し)

 

プシュッ!プシュッ!プシュッ!プシュッ!プシュプシュップシュップシュップシュップシュップシュップシュップシュップシュップシュップシュップシュップシュップシュップシュッ!!!

 

 

カッ!!

 

どっカーーーーーーーン

 

突如、炸裂する閃光

燃え上がる火柱

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴっ

 

建造「ゴチャゴチャゴチャゴチャ!なにを戯言をっ...!」

 

(酸素吸入用のボンベとカニューレを浮かび上がらせながら、宙に浮かぶ建造)

 

建造「たった一人で我々全員を、介護するだと?ハッっ!笑わせてくれる 今まで数多の介護職が過労と精神疾患で死んでいった。その屍の上に築きあげた我らが宮殿(介護施設)をたった一人で攻略しようというのか?」

 

江口「ええっそのつもりだけど?」

 

建造「ほっほっほ、覚醒した儂の介護度は53万。しかもまだ変身を二回残している.!..」

 

建造「見せてもらおうか?中年の介護職の性能とやらをっっ」

 

江口「...私が実力を出しきる前に臥床しないことを願うわ」

 

次回、江口vs.建造

 

カミングスーン!!

 

 

fin.

 

幕間劇:「世紀末介護伝」

20XX年

 超超超超高齢社会と北の国からの核ミサイルの一斉爆撃で、一瞬にして焦土と化した元日本列島。

 米軍は「本国防衛」のため撤退。自衛隊は「ある条文」の縛りで初動が遅れに遅れ、なにも出来ずに壊滅。

 九州以南はあっという間に中国に占領され、北海道と東北地方は新ソビエト連邦の「保護」下に置かれた。

 辛うじて占領を免れた甲信越・関東地方は荒れに荒れ、地獄の釜の底のような状態。.......しかし、止まらない高齢化はじわじわとその触手を広げていくのであった...

 

ブロロロロッッ

バババババっっ

 

(V8気筒車椅子と違法改造押し車で群れをなしてやってくる老人たち)

 

ブォンブォンっ

キキィーーー

 

ガタンっ

 

(舞い上がる砂埃)

 

老人たち「「ヒャッハーーー俺たちはぁぁ「敬老者」様ダァァァァ」」

 

 

住民たち「キャーーー」

 

(逃げ惑う住民たち)

 

老人(63才)「電車の座席は俺たちのものだぁぁぁ」

 

住民A「は、早く、家の中に入って鍵をっ🗝!」

 

ダダダダダっ バタンっ バタンっ

 

(静まり返る集落)

 

火炎放射器装備型電動三輪車に乗り、ありとあらゆる装飾品を見にまとった老婆が前に進みでる

 

老婆「これよりいいいィィ、介護保険料を、徴収するぅぅぅぅ」

 

家の中から出てきて老人たちと対峙する一人の男性

 

住民B「おととい支払ったばかりじゃないかっ!!もうこれ以上搾り取られたら...」

 

ドン!

 

バタリっ

 

地面に倒れふす住民B

 

子供「お父さんっっ」

 

かけ寄る少年

 

硝煙をたちのぼらせる仕込み4点杖を構えほくそ笑む老人

 

老人「なんだと?もっと敬意を払ったらどうなんだ?俺たちは「敬老者さま」だぞおっっっっ ヒーーハァァーー」

 

少年「そ、そんなこと言われたってうちにはもうあなたたちに、払えるものなんてなにもないんです!!お母さんもお姉ちゃんも「介護をさせる」って連れていかれたし、お父さんまで倒れちゃったらもう食べていくことが...」

 

老人「喧しい!つべこべ言わずお前たちはもっともっと働いて俺たちに貢いでいればいいのだっ 悔しかったらお前も早く敬老者(老人)になるんだなっ」

 

老人たち「ギャははははは」

 

老人「それとも、3,500万人の我々高齢者と戦争でもするのか?富裕層はみんなこっち側、政治家も大票田の俺たちの言いなりだ ヒャッハーーー」

 

政治家A「ふはははははっ!!刑事訴追の恐れがある為、お答え出来ませえええええええええええええんっっ」×100

 

官僚A「セクハラ?証拠あんのかよ?証拠おぉ!!被害者がいるなら名乗り出てみろよおおおおぉぉ!!」

 

少年「くっ...こんなの...こんなの間違ってる....」

 

 

(場面転換) 病院の待合室🏥

 

立ちこめる尿臭と便臭

待合室を占拠する元気そうな老人たち

 

部屋の隅には便汚染した脱ぎ散らかされた衣類が放置されている

 

病院の外には餓死した若者の死体が転がっている

 

老人「もっともっと酒とジュースを持ってこいっ!!水分制限?糖尿病?そんなの関係ねぇ ヒイイィーハあああーー」

 

老人「おい!トロミ薄いぞ」

ガシャーーン

 

床に投げ捨てられるグラス

 

慌てて走ってきて、割れたグラスを片付ける疲れ切った介護職の若い女

 

老人「ふしゃしゃしゃしゃしゃしゃっしゃ、しっかり片付けるんだぞおおおおっ、もしも徘徊している我々が踏んで怪我でもしたら、業務上過失傷害で訴えるからな!!」

 

介護職A「食後の内服をお願いします...」

 

老人「こんなもの飲めるかっ」

 

介護職A「あっ!!」

 

払い落とされる錠剤

床に散らばっていく

 

老人「げへへへへへっいいのかぁ〜〜、誤薬は重大インシデントだぞぉぉぉっ〜」

 

這いつくばって床に散らばった錠剤をかき集める介護職

 

介護職A「お願いしますっ、内服を...内服をしてください...」

 

 

親から虐待されて育った大人。[11]

 母親が家から追い出されたのは、短大2年で就活を終えていたじぶんが、遠く離れた名古屋の某企業から内定をもらい、中学三年生だった弟には高校受験の年でした

 

 普段、母親から「私立になんて行ったらどうなるかわかってるよな?」と脅されていた弟にとって、それは大きな大きなプレッシャーだったようなのですが、母親がいなくなると、父親はあっさり弟を、かつてじぶんが卒業した母校である私立高校に入学させました

 

短大を卒業間近、就職先も決まっていたじぶんにも、「大学に行きたがっていたし今からでも編入してみないか」と話しを振ってくれました

 特にやりたくもない仕事の、特に入りたくもない企業に進むはずだったじぶんは、ありがたくその申し出を受けて、内定を辞退し、在籍していた短期学部(短大)から同じ大学法人の四年制側への編入試験を受けました

 三年次編入というやつです

 

とうぜん、アッサリと合格してオマケのような二年間、学校生活を送ることが出来ました

 

兄弟三人の中で大学まで出してもらったのは自分だけ、妹は短大卒で、弟は高校→専門学校→フリーター→就職の流れで現在に至るので、その点は凄く凄く父に感謝しています。

......大卒にしてもらったのに現在では介護職。。大きな大きな負い目です泣

 

ゴミ屋敷だった家の中は、完全にすっきり片付けられてカーテンからカーペット、家電まで、「お金大丈夫なの?」と心配になるくらい何もかもが一新されました

 

 父親は母親の痕跡を消すことに必死になっていたように見えました。

 一新というか一掃?

 

追い出されて実家に叩き出された母親も黙っていませんでした。

 「可哀想な被害者の私がこんな扱いを受けるのは不当だ!」としてそんなに多くない母方の親戚を結集して父親に挑みかかってきました

 

父は、「自分の母親(同居していた自分たちのおばあちゃん)の葬式を出すまでは波風立てたくなかった」と呟いていました

 

そんな父に向かって、母方の祖父母含むアッチ側の親戚一同は「マザコン」だの「うちの一人娘がおかしくなったのはお前の家に嫁いだからだ」と喚き散らし続けました

 

馬鹿馬鹿しい水掛け論で、もうどうしようもありません

 

でもそれも長くは続きませんでした

 実家に戻って来た母親(自分たちの一人娘)と同居しだした祖父母は当然、母親から言われたことを全て鵜呑みにしていたのですが、実際に一緒に生活をするようになってみて「何かがおかしい」ということに気づきだしました

 最初は、塩らしくしていた母親もすぐに本性を剥き出しにして自分の両親である祖父母に牙を剥き出しました

 

 人格的には「普通の人」の祖父母は、ここに来て漸く母親の異常さに気づきました まるっきり話が通じない、手に負えない凶暴性のモンスター。。

 すぐに持て余しました

 

だけど唯一の一人娘、追い出すわけにもいかないし他に行くところもない 外に出したらなにをしでかすかわからない

母親が実家に戻ってからそう時間が経たないうちに、祖母は娘と一緒に精神病院に通院するようになりました

50代の娘と80代の母親が揃ってメンタルヘルスを受診。それも幾つも幾つも何か所も。

 行く先々で、只そこにいるだけで不幸を撒き散らすアクマ。あれを人間だとは到底思えません

 

オマケのような学生生活は目の前を過ぎ去り、僕には二度目の就活の季節が巡って来ました

 言うてももう経験あるし(短大時代)、余分にいろいろ勉強できたしまぁ楽勝でしょ!と楽観していたのですが...

 

世はまさに「第二次氷河期時代」!

サブプライムローン問題」、「リーマン・ショック」、「派遣切り」、「内定取り消し」...

 

新聞の紙面を賑わすのはそれらの華やかな単語たち。

 二度目の就活は世界的大不況とピッタリ重なりました

 

 

 

 

親から虐待されて育った大人。⑩

 

短期大学というのは主に女の子が通う学校で入学した当時も男子学生は学年の一割程度でした。

 30人はいなかったと思います。

 

Fラン私大の学部の一つだった短大で授業の内容もおもに「就活予備校」のような有様。

  そんなにまじめに勉強しようと思って入学してくる学生はほとんどいなくて地元では「キャバ短」とあだ名されていました

 昼間は学生、夜はキャバクラでアルバイト。みたいなギャル系女学生ばっかりのところだったからです

 ギャル6割 腐女子2割 普通1割 メンヘラ1割 このぐらいの配合でした

ギャルって死語なのかな?

 

周りはキラキラした女の子だらけ!🤩めくるめくオレンジデイズが展開される....ことは当然なくてちらほら同じ高校から進学していた男子生徒と表面上だけの付き合いをして取れる資格を取って(事務・PC関連 ぜんぶ忘れた。)図書館にこもって課題をこなす。地味な生活を続けていました

 昔からやたらと本だけは読む子どもだったのでここで単位を取って「図書館司書」の資格を取りました

 

 わりと早くに短大への進学が決まったので高校在学中に自動車学校に通ってとんでもなく苦労してマニュアルで車の免許は取ってあったけど車買うお金なんてなかったのでペーパードライバーのままとくに遊びに行ったりもしない...今では免許証は金色ですがマニュアルで運転なんてしたこと一度もありません笑笑

 

高校時代と違って特に仲のいい友達がいたわけでもなく昼間は学校で講義、夜はアルバイト....なによりも貴重な青春をただただ浪費する灰色の日々をおくっていました。

 

この頃から精神病院に通いだした母親と家の中でさらに立場が弱くなった父親。。 少ない親族から袋叩きにあっていました 。なんで離婚しないんだろう?

 

父親に一度だけ、離婚と借金についての恨み言を言うと帰ってきた答えは...

 

 

「俺に養ってもらっているくせして俺に意見するな」

 

 

それから自分からこの話題に触れたことは一度もありません。

 

母親が精神病院に通院しだした理由は、「旦那の不倫で身も心もボロボロになって統合失調症を患ったから。」もちろん通院しだしてから躁鬱病だの人格障害だのおまけの病気が続々と増えていきました。

 精神疾患の百科事典みたいな具合に www

 

当然この「憐れで可哀想」な母親は自分の両親(僕らの祖父母)含めかなり広い範囲の周囲に「自分がどれだけ可哀想な、苦しい思いをした惨めな被害者か」を全身全霊で広めていきました

 

ただでさえ地に堕ちきっていたうちの評判はもっとずっと酷くなっていきました。 ここらへんサディストなのかマゾヒストなのかよくわかりません。

 

周囲に自分を「心を患った可哀想な被害者」と演出する。「病気だから仕方がない」。。この無敵の免罪符を手に入れた母親は、さらに誰にも手に負えない存在に成り果てていきました

魔神かな?邪神かな?

 

 

そんなある日、突然弟から打ち明けられました

「 絶対誰にも言っちゃダメだよ!」と前置きされてから中学に入学してからずっと週一回、学校を訪れてくる「スクールカウンセラー」の先生と面談をしているということを教えてもらいました

 

内容は当然家のこと。サイコパスの母親と幼い頃からのめちゃくちゃな虐待経験について...カウンセラーにも守秘義務?のようなものがあるらしくて絶対に外には漏れないことを前提にあれこれ話しをしていたそうです。その先生から弟は「◯◯君の事例は今まで私が聞いてきた案件の中でも一番酷い。もう児童向けのカウンセラーじゃなくて普通の成人向けのカウンセリングに切り替えよう」と言われたそうです。

 

どんな顔をして聞いていればいいかわかりませんでした。

 その時は、「うんわかった。そうなんだね」みたいなことを言って濁して、そのあと少し経ってから僕は弟から聞いた話を父親に話しました。

 

ただでさえ不倫借金で立場が弱くなっていた父親もいい加減なにか手を打とうと考えていたのかいなかったのか、腕を組んで考えてから母親のところに行きました。そして突然こう切り出しました

 

「頼むからもう家から出て行ってくれ」

 

突然、寝耳に水に意味のわからないことを言われた母親はぽかんとしていました。 「もう限界だ、いい加減。頼むから今すぐ出て行ってくれ」父親はそう繰り返しました

 

母親は意味がわかりません。

 精神疾患の、いつでも被害者の可哀想な自分がなんの非もないのにいきなり追い出される。

わけもわからずに財布と自分の通帳だけを持って自分の車に乗って実家に叩き出されました。

 

外で女と借金作って好き勝手ヤりまくってた屑野郎も唯一溺愛していた末っ子の告白に始めて行動を起こしてくれました。

親から虐待されて育った大人⑨

はじめてその話を聞かされた時のぼくの素直な感想は「面白くなってきた!」。

 

なぜだか怒ったり悲しんだり父親に「裏切られた」と思ったりは全然しませんでした。そもそも味方だなんて思ったことなかったし

 

 もう笑うっきゃない

 

底辺だろうが掃き溜めだろうが頑張って上位をキープしてきた自分の高校生活はガラガラガッシャン崩れました

 

....もともとなにも崩れるほどに積み上げたものなんてなかったのかもしれないけれど

 

当時18かそこらだったじぶんはもう可笑しくて可笑しくてしょうがありませんでした。

 

なんて不幸なんだろう!

 

誰がこの愉快な物語の筋書きを書いているのだろう?

 自分の人生の作者はシェイクスピアに違いない!!

 テアートルム・ムンディ!!!

マクベスリア王ハムレット

 

 そんな妄想を膨らませてケタケタ笑っていたじぶんは立派に狂人でした。

 

そもそも生まれた時からを振り返ってもまともに育つはずがありません。

 狂気は狂気を、絶望は絶望を、悪夢は悪夢を生み出すに決まっています。

 

「なにもかもメチャクチャになってしまえっ!!」

 

今も昔もこれが自分の根本原理。

 

奨学金」なるものの存在はなんとなく知っていたのですがなにか明確な目標があって大学進学を目指していたわけでもなく降って湧いた経済的理由からサッパリというかアッサリ大学進学を諦めたじぶんは地元の短大に入学しました

 

専攻分野は異文化コミュニケーション、図書館司書、経営情報、簿記、心理学、文化人類学、近代日本史、政治、経済、エトセトラエトセトラ...

 

よくある「なにを学ぶの?」って感じのなんだかよくわからない学部と学科の学校でした。 ゼミに選んだのは「異文化コミュニケーション」。

  異文化どころかふつうにコミュニケーションとれないのに、なにやってるのか自分でも不明でした。