玉石混交、四面楚歌の介護職ですがみんなが目指している資格があります。
何度か単語だけは出てきていますがそれが「ケアマネージャー」。略してケアマネ
「介護支援専門員」、「計画作成担当者」なんて言ったりもする(するの?)資格なのですが現在(2017年3月)の介護業界のピラミッドの中では最上位に位置する資格です。
なんか強そうですね!
実際は全然そんなこと無いけれど。
今までの仕組みだと「転職ルート」では介護をやりだして3年目で介護福祉士を取得して、もう2年頑張って実務経験を5年にすると受験資格を得られた資格です。
ちなみに介護福祉士は国家資格ですがケアマネージャーは都道府県の認可の資格。
介護福祉士より上位なのに国家資格じゃないってちょっとふしぎですよね。
ですが仕組みが変わって(介護業界の制度って本当にコロッコロ変わります)近い将来、介護福祉士を取得してから(!)5年の実務経験で受験資格を獲得になりました!!
いままで5年かければ取れてた資格を取るのにこれからは8年かかります!!
どうしてなのでしょう?
そもそも介護職員みんなの目指す「ケアマネージャー」という資格はほぼ完全にデスクワークです。
いままで現場でやってきた辛い身体介助や認知症の利用者からの暴言暴力。毎月何回も入らないといけない大変な夜勤から解放される資格なんです!
なんて素晴らしいのでしょう!
主な業務は相談員業務やケアプランの作成、介護保険や役所や、ご家族様ともあれこれ折中しなければいけません。
たしか、施設に選任されるケアマネージャーと、デイサービスなどの所謂「居宅支援」を扱うケアマネは兼任できないとかなんとかそんなのがあった気がします...
きつい現場を離れてゆったりデスクワーク。上位の資格だからきっとお給料もそれなりなんでしょう....
って思いますよね?
違います!
そもそも介護職員みんながケアマネを目指す理由は「身体が持たないから」。例えば二十代で介護を始めたとしても三十代、四十代で同じ体力で仕事に当たるのはほぼ不可能です。
歳を追うごとに介助はつらく夜勤やるのもしんどくなってきます。
なのでみんなある程度の年齢になる前にデスクワークメインのケアマネになりたがるわけです。
ですが、万年人手不足な介護業界!みんながみんなデスクワークを目指してもらっては困ります!
だって必要な「介護職員」っていうのは事務所に座ってパソコン打ってる人じゃなくて、現場で徘徊老人のあとをついて回って便まみれのズボンを手洗いして寝たきり老人のオムツを替えて看護師に怒鳴られながら認知症患者の世話をしてナースコールに呼ばれて駆けずり回る肉体労働者のことだからです。
実際、いま現在でもうすでにケアマネは飽和しているとか、試験の合格率が15%前後だとか(現場職員確保のために意図的に試験を難しくしてる?)とか言われています。
給与も現場を離れて夜勤をしなくなるせいでよほど手厚く資格手当がついてる施設、企業でなければケアマネ業務につく前より安くなるというのが定説です。
8年かけて取った資格でこの待遇。。
介護って本当にステキですよね(白目)