※「アルツハイマー病についての覚書き」項目①〜⑥はGRAPHIC SCIENCE MAGAZINE 「Newton」(2017 3月号)をさんこうにしています
何かもう社会問題というかどんどん寿命が延びている人類全体の直面した危機というか、とにかくとんでもないスピードで「認知症」と呼ばれる症状を発症する高齢者が増えています
呆け→痴呆→認知症
と名称が変わっていますがみんな同じもののことです
その中でも特に女性に多いと言われ、全体の約6割を占めると言われている「アルツハイマー病」についてざっくりまとめていきます
世界でアルツハイマー病を患う人の数は3000万に達しその数は2050年には8000万を超えると予測されているそうです
(2017/6月現在)
アルツハイマー病とは簡単にいうと...
脳内に「アミロイドβ(ベータ)」や「タウ」と呼ばれる"有害なゴミ"が溜まり、学習や記憶に携わるニューロン(神経細胞)が死に至ることで記憶を失ったり、思考能力が低下したりする病気です
原因が解明されだしたのはつい最近のことで、この"有害なゴミ"の蓄積はアルツハイマー病を発症する10〜20年前からすでに始まっていて発症する頃にはすでに頭打ちなほど蓄積されていることがわかってきています
つまり65才でアルツハイマーの症状が出始めた人は45才の頃から病態が始まっていたということになります
ついでに書くと「認知症」と言うのは...
ニューロン(神経細胞)が死んでしまったり、働きが悪くなったりする為に記憶力だけでなく、思考能力や行動能力までが失われ、日常の生活や活動を妨げる程度になるまでの状態
を指すそうです
認知症=アルツハイマー病ではなくてアルツハイマー病はあくまでも、数ある認知症状を引き起こす病気の一つというわけです
厚生労働省の統計によると1985年には59万人だった日本国内の認知症患者数は2015年には500万人を越し、2025年には700万人に達すると言われています
所謂「団塊の世代」が後期高齢者(75才)を迎えて本格的に介護が必要になってくることと合わせて「2025年問題」と呼ばれたりします
この時には必要な供給よりも介護人員が38万人不足すると言われています
1999年に空から恐怖の大王は降りてきませんでしたが、2025年には絶対確実にこの国は認知症患者で溢れかえります