僕「話題の映画を観てきたよ」
同僚「なになに?」
僕「カイゴ・ウォーズ エピソード8 最後のヘルパー!!」
同僚「それどこの映画館でやってんの?」
僕「前作のエピソード7 夜間の覚醒は当然チェックしたよね?」
同僚「それどこの世界線の話?」
僕「「尿意と共にあらんことを」が口癖で介護施設から離設した認知症老人のルーク爺さんを銀河系のみんなが大捜索するんさ」
同僚「...若干寄せてきてるんだね」
僕「その前に離設した認知症の依田(ヨダ)爺さんは沼地で白骨化して発見されたもんだからね。棒状のものを手にヘルパーに襲いかかってくる厄介な老人だったんだよ」
同僚「その人はマスター的ポジションだったんだね!」
僕「介護の暗黒面(ダークサイド)に堕ちた悪しきヘルパーのカイゴ・レンと入所初日から「もう辞めたいもう辞めたい」って呟いてた期待の新人介護職のモー・ダメロンのバトルが見所なんだ」
同僚「びっくりするほど興味ない」
僕「....のはずだったんだけどモー・ダメロンはさっさと裏切って帰ってこなかったんだ!施設の送迎車を盗んで姿をくらませたんだよ!」
同僚「衝撃でもない展開!!」
僕「途中で知り合ったルーク爺さんの旧友のハン爺さんと一緒に捜しに行くんさ。便失禁の片付けが嫌で巨大介護施設から逃げ出してきたEPAのヘルパーの青年も一緒にね」
同僚「ぐっちゃぐちゃやね」
僕「青年は介護職としても使い物にならないから施設の清掃ばっかりやらされていたんさ。」
同僚「たまにいるよね」
僕「なのに出会った仲間たちには「自分はケアマネだ」って言い張ってたんだよね。最後は敵のヘルパーが投げつけてきたオムツが直撃して昏睡状態になるんよ!!」
同僚「ほーん」
僕「最後は連れ戻すのかったるくなったから海沿いの崖っぷちに突っ立ってたところを発見したルーク爺さんを海に突き落として終わったんよ」
同僚「あれ?なんか丸っこいロボット出てこなかったっけ?」
僕「丸っこいロボットはかなり始めのほうで、さっさと中古屋みたいなところに売却されてるから物語には関わらないんさ。売却で得たお金は全額パチンコで溶かしてたよ」
同僚「女の子出てこなかったっけ?」
僕「よく知ってるね。その娘も途中で知り合って仲間に加わってるんだけど介護職として計り知れない潜在力をもってるんさ......」
同僚「これほど価値のない潜在力もそうそうないよね」
僕「エピソード8 最後のヘルパー だと正社員雇用だよって騙して施設で働かされていたその女の子以外の職員が全員バックれちゃうんだ!」
同僚「よくあるやつぅ〜」
僕「施設に取り残された90人の要介護老人を前に途方にくれていたその子は、介護の暗黒面から立ち戻って准看護師になっていたカイゴ・レン改め、カンゴ・レンの導きで自分も看護師の道に進むんよ!」
同僚「めっちゃハッピーエンドやん!」
僕「そんなこんなで最初は7,8,9の三部作になるはずだった今回のシリーズは二番めで終わったんさ」
同僚「興行収入はどのくらいあったんだろーね?」
僕「全世界累計で1,800円だったらしいよ」
同僚「あっ!地球全体で観に言ったの僕1人だけだったんだね!」
僕「来年度分の介護保険の予算を全額注ぎ込んだ超大作だったのにね」
同僚「よく全米が泣いたっ!とかって宣伝してるけどこれは全米が鼻で嗤ったんだろうね」
fin.