アラサー介護の戯言ブログ。

「もう綺麗事は聞き飽きた」そんなあなたへ...

要介護者からの暴力について②

「汝、右の頬を殴られたなら左の頬を差し出しなさい。」

〜マタイによる福音書 第5章

 

 

障がい者や、要介護高齢者(認知症)が暴れたり暴力を振るう理由は様々ですが、自分は老人ホーム勤務の介護福祉士なので今回は認知症高齢者」の暴力に限定して話しを進めようと思います。

 

要介護の障がい者自傷/他害行為についてはその筋の専門家たる植松聖大先生に聞いてみましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、アウトー

独りノリ突っ込み〜

 

笑えない冗談はさておき、認知症高齢者の所謂「暴力行為」は認知症(主にアルツハイマー型)の中核症状から派生するBPSDと呼ばれる「周辺症状」に分類されるものです。

認知症の彼ら彼女らが発揮する「暴力性」見当識傷害」からくる「不安・恐怖心・防衛本能」の現れでその「根幹原因」を拭い去ることが出来れば鎮めることが出来ると考えられています。

....ここら辺は介護の大前提で「要介護者様の想いを理解/傾聴すれば暴力や危険行為なんてありえない!」と、意識高い系の介護職は熱狂的に絶叫します。

 

たしかに、機嫌が悪くてそわそわして徘徊しまくりな婆様の不穏の理由がただの「便秘」だったり、興奮して怒鳴り散らして手がつけられない爺さんの暴れる理由が「自分が今、どこにいるのかわからない、外に出たくて暴れている。住環境の変化による状態の悪化(リロケーション・ダメージ)」だったりするのはザラな話しです。

 

たっぷりと便失禁している爺さんに「さぁオムツを取り替えましょう!」と近づくのも、何日も何週間もお風呂に入ってない婆さんに「さぁ、入浴するから服を脱いでください」というのも彼らからすれば「得体の知れないやつが俺様の身ぐるみ剥ごうと襲ってきた」と思っているかもしれないし、「この男、17歳の乙女の私の服をいきなり脱がそうとしてくるわ!!貞操の危機!!」と感じているかもしれません。

 

言い方が悪いですが「認知症」や「精神疾患」の彼ら彼女らの頭の中はもはや異次元なので、彼らの「こう思ったらこう!」を覆すことは5年弱の介護歴の経験から言ってぶっちゃけ無理です。

 

「別のアプローチを考える」、「時間を置く」、「介助する職員を変える」くらいしか三流介護職の自分には思いつきません。

 

それで解決できればいいですが、どうしょうもない場合も多々あってそういう時には認知症高齢者の暴力行為に真正面から立ち向かわなければならない場面も出てきます。

しかも、「全身全霊で自分を殺しにかかってくる攻撃を、攻撃してくる相手を守りながら」捌ききらないといけません。

 

振りかざした拳を振り回せばどこかにぶつけて痣ができたり骨折するかもしれません。大便まみれの自分の爪で自分の身体を傷つけてしまうかもしれません。どこかに僅かに掠っただけでも簡単に皮膚が剥がれます。バランスを崩して転倒でもされれば足の骨を折ることだって十分ありえます。

 

殴りかかられているのはこっちなのにその手や腕を受け止めた時についた跡や発赤を「虐待」とみなされるかもしれません。殴られようが蹴っ飛ばされようが噛みつかれようが爪を立てられようが、医療者や介護職が最優先で考えなければならないのは「神様(患者/利用者)の身の安全」。

 

合気道や、柔道の段でも持っていれば可能かもしれませんが「誰にでもできる最底辺」の介護職に世の中が求めるスペックはどれほどのものなのでしょうか?

 

自分にスパイダーマンやアイアンマン、またはハルク並みの耐久力やスーパーパワーがあれば話しは別ですが、信じられないかもしれないけど、「医療者」や「介護職」も、実は人間なので殴られたり蹴られたりすれば怪我もするし血も流すし怒りも沸きます。💢😡

 

「仏の顔も三度まで」と言いますが介護職の忍耐は無限でないといけません。

「汝、右の頬を...」と言いますが「なんでこの待遇と、この給料で神や聖人の域超えなあかんの?」と思ってしまいます。

 

「そういった症状」はもう仕方ないのかもしれないけれど、1000歩譲って自分のようなまだ、20,30,40代の比較的若い男性介護職なら「殴られるのも仕事のうち」なのかもしれないけれど現場には5,60代のおばちゃん達や、ハタチそこそこの若い女の子達もたくさんいます。暴力行為だけでなくその娘たちへのセクハラも凄まじいのも事実です。