孤高の底辺。うんこ拭き(介護福祉士)おじさんの戯言ブログ💩:®️

“奴隷(介護職)”をクビになって、“社畜(葬祭屋)”になってまた介護職に復職したおっさんの随筆集✍️

いつか、眼を閉じるその時に①

死を考えるのは死のためじゃない、生きるためなのだ。

by アンドレ・マルロー

 

・介護ノミライ研究所:No.27

「9割超が延命治療を拒絶する日本で「安楽死」は個人の権利か否か⁉︎」⬇︎⬇︎

介護のミライ研究所 9割超が延命治療を拒絶する日本で「安楽死」は個人の権利か否か!?|みんなの介護ニュース

 

僕「あれこれまとめてみたから、尊厳死にいつて触れてみたいと思うんだ。」

 

同僚「ついにタブー中のタブーに手をつけるんだ...」

 

僕「まーね。俺ら(介護職)は「死」の一歩か二歩手前の領域にいる人種で所謂「普通」の世界にいる人たちに比べるとそれがとっても身近にある。死ぬ間際の人間も死んだ直後の人間も、ぶっちゃけ見慣れているしなんなら、死臭だって嗅ぎ分けられる」

 

僕「医療法人時代にとなりの病院勤務だった友人に何度か「あと数時間で...」って状態の人に立ち会わせてもらって教わったよw死臭。」

 

僕「つまり。それらについて考えることはなんら不思議じゃないってこと。」

 

同僚「まーね...」

 

僕「はい!それではここで問題です!

「終末期(ターミナル期)」ってなーんだ?」

 

同僚「全くわからない!」

 

僕「すごいね!何年めだっけ?」

 

同僚「秘密❤︎」

 

僕「終末期っていうのは...」

 

終末期の定義⑴

「終末期」とは、「病状が不可逆的かつ進行性で、その時代に可能な限りの治療によっても病状の好転や進行の阻止が期待できなくなり、近い将来の死が不可避となった状態」とする。

(日本老年医学界)

終末期の定義⑵

「終末期」とは、以下の三つの条件を満たす場合を言います。

1.医師が客観的な情報を基に、治療により病気の回復が期待できないと判断すること。

2.患者が意識や判断力を失った場合を除き、患者・家族・医師・看護師等の関係者が納得すること。

3.患者・家族・医師・看護師等の関係者が死を予測し対応を考えること。

(社団法人全日本病院協会)

 

僕「だってさ。」

 

僕「あくまでも医療者様が判断することであってその関係者にすら俺ら介護は含めても貰えないw

 

同僚「まー当然っちゃ当然だよね。」

 

僕「終末期ケアとか習ったでしょ?」

 

同僚「聞いたことあるよーなないよーな...」

 

僕「治療が望めない終末期の介護で大切なことは、治療や延命以上に利用者のQOLが重要であり、利用者のQOLの向上は身体的なものだけでなく、精神的、社会的、スピリチュアル(霊的)な苦痛を抱えており、多様なケアが必要となります..って。」

 

同僚「手取り16万でそこまでやるの?」

 

僕「もちろん。具体的に終末期は最期の何ヶ月とか法的な定義があるわけではないことも覚えておいてね」

 

同僚「ほーん」

 

僕「終末期ターミナル期はほとんど同じ意味の言葉なんだけど終末期ケア緩和ケアはまた違うものなんだって。終末期ケアの中には利用者が亡くなった後の家族に対するグリーフケア(悲嘆ケア)も含まれると...」

 

同僚「よくわからない」

 

僕「もういいよ」

 

僕「ついでに言うと、疼痛管理などを中心としたケアは癌治療中の苦痛の軽減など、終末期でなくてもおこなわれていて、その場合は緩和ケアと呼ばれるんさ。特に癌治療については患者さんの苦痛の軽減のために治療の早期から緩和ケアを行うことが2007年(平成19)に施行されたがん対策基本法で定められていて病院とかに「緩和ケア病棟」が出来たりとか急速に普及してるんだとさ。ただ、緩和ケアを受けている利用者が終末期にあたるとは限らない事は理解しておきましょう。

 

僕「話が逸れたけれどターミナルケアを専門に行う医療機関ホスピスってのがあって日本では80年代に初めて出来たんよ。現在では病院の一部がホスピス専門病棟として用いられていたりホスピス専門の病院があったりいろんな形態があります。利用者の自宅をホスピスとしてターミナルケアを行う在宅ホスピスもあります

 

ターミナルケアで行われる主な医療・介護

・医師、看護師が疼痛薬や医療用麻薬(オピオイド)を用いて、苦痛を取り除く疼痛管理

精神科医臨床心理士などの心理専門家によるカウンセリング

・介護職員による快適な生活のための支援、コミュニケーション

・場合により、宗教家によるスピリチュアル(霊的)支援

・家族の看取り・喪失の苦痛を精神的に支援するグリーフケア

 

同僚「なるほどね」

 

僕「「死に場所(看取りの場所)」については日本人は80%の人は病院で死を迎える。戦後のライフスタイルの変化で自宅→病院に変化したんだってさ。日本人、病院大好きだからね。行く当てがない老人がとりあえず病院に入院する所謂「社会的入院」なんてのもあるんだけど、国の政策としては高齢者医療費のコスト削減を目指して在宅医療を推し進めようとしているんさ。これからは死に場所は当然老人施設内ってのも増えるだろうし「本人の希望」を重視して自宅に回帰していくかもしれない」

 

同僚「正直、施設内で亡くなるといろいろ面倒くさいから病院行って欲しいな...」

 

僕「「いつ死ぬのか?」と「どこで死ぬのか?」にはざっと触れたから次は「どうやって死ぬのか?」に進みます」