孤高の底辺。うんこ拭き(介護福祉士)おじさんの戯言ブログ💩:®️

“奴隷(介護職)”をクビになって、“社畜(葬祭屋)”になってまた介護職に復職したおっさんの随筆集✍️

新月9

ヤリガイ戦隊 介護レンジャー


第1話「介護は成長産業です」
第2話「グリーン、ブルー辞表提出」
第3話「要支援2、認知度Ⅲa」
第4話「利用者の覚醒」
第5話「手取り、13万」
第6話「ピンク、キャバに転職」
第7話「夢想家の主任、横暴な家族」
第8話「イエロー、逃亡」
第9話「パワハラ
最終話「ホールの真ん中で首を吊ったレッド」

 

出演

介護レッド      温水洋一

介護ブルー      桐谷健太

介護グリーン   伊藤淳史

介護イエロー   三中元克

介護ピンク      酒井法子

 

四月から始まります。嘘です

第29回 介護福祉士国家試験結果

平成29/1/29 筆記試験 開催

平成29/3/28 14:00 合格発表

 

 http://www.sssc.or.jp/sokuhou/5fSA862p2D6sbdX6b5RpuKPrafDNmx/kaigo.html

 

受験者数 76,323人

合格者数 55,031人

合格率 72.1%

 

 

例年より合格率は高いけど合格者数は過去5年で最低人数。

毎年、約15,6万人受験してたけど今年は受験資格の変更で受験者数半減

 

このままいくと2025年に所謂「団塊の世代」がまとめて後期高齢者(75歳)に達する「2025年問題」で、必要な介護職が38万人不足すると確定的な予測がされているが、国の予想よりさらに介護職のなり手は少なくなりそう

 

どーする!美しい国 ニッポン

介護職の人間性

 介護の資格についてはなんとなく「ふーん。そんなんあるんだー、別に興味ないけど。」くらいに理解していただけたと思います。

 

 ではその資格を取ったり取らなかったりして実際に介護施設やデイサービスで働いている人たちってどんな人たちなんでしょう?

 

 老人や体の不自由な人のお世話(自立支援)を職業にするくらいなんだからきっと、優しくて思いやりに溢れた、心の清らかないい人たちなんだろーなぁ.........

 

 

 

 

 

 

なんて思う人はいませんよね?

実際、平均的な日本人の介護職に就いている人のイメージって....「負け犬」、「落ちこぼれ」、「底辺」、「クズ」「無能」、「犯罪者予備軍」、「他の仕事に就けないバカばっかりでしょ?」

 

 てな具合が正直なところじゃないでしょうか??

かなり恣意的に書き連ねましたが決して大間違いではないと思います。実際、僕もそう思います。

いい歳して介護なんかやってる男は他にどうしようもなかった可哀想な人なんだろうな.....

こう思うのが普通でしょう。

 

 だって、誰でも知っている低賃金重労働。なんの生産性もないボケ老人達の糞尿処理。年末年始もお盆もGWもない...どころか24時間すら関係ない勤務体系、バカのひとつ覚えのように絶叫される「ヤリガイ」。

こんな仕事、余程のバカかマゾヒストじゃなきゃやりません。

ブラックというより漆黒の職業です。

正直、介護職になるくらいなら売春婦になった方が何割かマシかもしれません

 

 僕がこの業界に足を踏み入れてからいくつかの介護現場(老健、病院、有料老人ホーム)で出会ってきた3桁は楽に超す介護職の人たち。

正社員・パート問わず、老いも若いも男女も関係なく大勢の人がいました。

決して全員とは言いませんがほぼほぼほとんどの人に当てはまることは...

 

 

「やりたくてやってるんじゃない。」

 

 

という点です。

ちなみにその3桁は楽に超える人たちの6,7割の人たちは介護自体を辞めたor他の職場に去って行きました。

 

 くどいですがもう一度言いますが、決して全員ではありません。中には(本当にごく稀に)介護の仕事が大好きで誇りを持って働いている方もいらっしゃいます。

 そういう人からしたら、こんな風に言われるのは堪ったもんじゃないのもよくよく分かります。

でもそういう貴方でも上に書いたような人が多いっていうのは心の隅ではわかっているんじゃないでしょうか?

 

ニートやフリーター、シングルマザーや母子家庭。職員の圧倒的な未婚率や離婚率。他業種ドロップアウト組に失業者、どこも長続きせずにいくつもの介護施設を渡り歩く通称「渡り鳥」。。他に就職の口が無い中年世代。

こういう人たちがすごく多いです。

所謂「リア充」なイメージはあんまり浮かびません。

 

別に悪いとは言っていません。

新卒で入って来る子なんてほとんど聞いたこともありません。

 

 だけどそれでも境遇なんてどうでもいいんです。動機だってなんだって構いません!やる気と覚悟と仲間と、ほんの僅かな志さえあればどんなところでも、どんな仕事でも頑張れます!!

 

でもしかし「燃え尽き症候群」ってご存知ですか?

バーンアウトなんて言い方もします。

 

 次は、低賃金重労働に並ぶ介護職の忌避される最大の理由の一つ「人間関係の酷さ」について触れてみたいと思います。

 

fin.

ケアマネって何?

玉石混交、四面楚歌の介護職ですがみんなが目指している資格があります。

 

何度か単語だけは出てきていますがそれが「ケアマネージャー」。略してケアマネ

 

「介護支援専門員」、「計画作成担当者」なんて言ったりもする(するの?)資格なのですが現在(2017年3月)の介護業界のピラミッドの中では最上位に位置する資格です。

 

なんか強そうですね!

実際は全然そんなこと無いけれど。

 

今までの仕組みだと「転職ルート」では介護をやりだして3年目で介護福祉士を取得して、もう2年頑張って実務経験を5年にすると受験資格を得られた資格です。

ちなみに介護福祉士は国家資格ですがケアマネージャーは都道府県の認可の資格。

介護福祉士より上位なのに国家資格じゃないってちょっとふしぎですよね。

 

ですが仕組みが変わって(介護業界の制度って本当にコロッコロ変わります)近い将来、介護福祉士を取得してから(!)5年の実務経験で受験資格を獲得になりました!!

いままで5年かければ取れてた資格を取るのにこれからは8年かかります!!

 

どうしてなのでしょう?

 

 

そもそも介護職員みんなの目指す「ケアマネージャー」という資格はほぼ完全にデスクワークです。

いままで現場でやってきた辛い身体介助や認知症の利用者からの暴言暴力。毎月何回も入らないといけない大変な夜勤から解放される資格なんです!

 

なんて素晴らしいのでしょう!

 

主な業務は相談員業務やケアプランの作成、介護保険や役所や、ご家族様ともあれこれ折中しなければいけません。

たしか、施設に選任されるケアマネージャーと、デイサービスなどの所謂「居宅支援」を扱うケアマネは兼任できないとかなんとかそんなのがあった気がします...

 

きつい現場を離れてゆったりデスクワーク。上位の資格だからきっとお給料もそれなりなんでしょう....

 

って思いますよね?

違います!

 

そもそも介護職員みんながケアマネを目指す理由は「身体が持たないから」。例えば二十代で介護を始めたとしても三十代、四十代で同じ体力で仕事に当たるのはほぼ不可能です。

歳を追うごとに介助はつらく夜勤やるのもしんどくなってきます。

 

なのでみんなある程度の年齢になる前にデスクワークメインのケアマネになりたがるわけです。

ですが、万年人手不足な介護業界!みんながみんなデスクワークを目指してもらっては困ります!

だって必要な「介護職員」っていうのは事務所に座ってパソコン打ってる人じゃなくて、現場で徘徊老人のあとをついて回って便まみれのズボンを手洗いして寝たきり老人のオムツを替えて看護師に怒鳴られながら認知症患者の世話をしてナースコールに呼ばれて駆けずり回る肉体労働者のことだからです。

 

実際、いま現在でもうすでにケアマネは飽和しているとか、試験の合格率が15%前後だとか(現場職員確保のために意図的に試験を難しくしてる?)とか言われています。

 

給与も現場を離れて夜勤をしなくなるせいでよほど手厚く資格手当がついてる施設、企業でなければケアマネ業務につく前より安くなるというのが定説です。

 

8年かけて取った資格でこの待遇。。

介護って本当にステキですよね(白目)

 

介護職って何?③

介護業界に携わる資格はたくさんあります。

①.②であげた初任者研修や介護福祉士。介護職員のことをケアワーカーなんてよぶので「CW」なんて略されたりもします

 

それ以外にもリハビリ関連...作業療法士(OT)や理学療法士(PT)、言語聴覚士(ST)に視能訓練士(ORT)に看護師(NS)に医師に相談員にケアマネに管理栄養士に...ありとあらゆる専門職が集まってそれぞれの専門知識を結集し要介護者に対して最善最良のケアを提供する。

この素晴らしすぎる仕組みが日本の介護業界の基本。所謂「チームケア」というわけです。

 

熱い情熱と高い志を持った専門職の人たちが協力しあって体の不自由な人や要介護のおじいちゃんおばあちゃんのケアを一生懸命やっている!!

...のが理想なんですが実際そうでもありません

 

上にあげた専門職の中で一つだけ仲間はずれがあります。どれでしょう?

 

 

そう!介護職です!

介護以外の他の業種はみんな専門教育と専門の資格を持ってやっている人たちですが介護は違います。

正確にいうと、必ずしも資格が必要でない業種なので素人もいるってことです。

 

しかも介護職って自分で何かを決めたり判断したりすることが許されていません。

乱暴な言い方ですが「ケアプラン」という入力されたプログラムに従ってプログラム通りに動くロボットであることが要求されます。

その「ケアプラン」ってやつは基本的に介護職の中の上位の資格であるケアマネージャーというのが作るのですが、それには当然、医師や看護師、リハビリや利用者様本人やご家族の方の意見や要望が必要です。

出来上がった「ケアプラン」に沿って365日24時間の「介護」を行うのは基本的に介護職なので(他の業種が協力して行うことも多々ありますが)やり方や手順を、決めるのは基本的に他業種ということになります。

 

働いている人なら誰もが思い当たることがあると思いますが他業種同士が連携するのってすごく大変です。

それぞれ考え方や視点が異なります。優先順位や力関係も影響してきます。

そして介護業界の場合、それぞれがやたらとプライド高いのでめちゃくちゃ仲が悪いです。それぞれの立場からみた他業種のやり方一つ、職員の有能無能好き嫌い。

その玉石混交の中で介護職は最下層に位置しています。専門知識や単語が飛び交う中で実際に実働するのが素人。他の業種のみなさんはさぞゆるせないことでしょう。

見下してバカにされてもしょうがないのかもしれません。

 

でも日勤だけのリハビリさんたちや、高給取りの看護師様たちと違って365日24時間総動員で超薄給の人員不足で働いている我々、介護職だって大変なんです。

何にもわからないのに人手不足を言い訳にロクな教育もされずに現場に放り込まれてあれこれ指示されても出来るわけない!!...なんて始めたばかりのころは思ったりもしました。

介護職って何?②

一つ前の記事でも書きましたが、介護業界の中である意味メインの資格「介護福祉士」になる為にもそれなりに手間と時間とお金がかかることがわかってもらえたかと思います。

 

かかるお金には大分差がありますが専門学校や大学ルートなら数百万、転職者ルートで初任者から始めたとしても最低3年と数十万円はかかります。

後者の方で働きながら取るのはすごく大変です。

休みの日に講座に通い、安い給料の中から資格の費用を捻出し、いざ国家資格にこぎ着けば地方の人は遠くから試験会場目指して大集合、交通費やホテル代もかかるし当然その間は仕事を休まないといけません。

 

ピンキリですが優しい職場なら資格や受験費用を出してくれたり資格の講座に通いやすいようにシフトを組んでくれたりもしてもらえますが、そういう所はあまりありません。

なぜなら現場は人手不足だから。たとえ資格のためだといっても、法定の必要最低限の従業員数を下回ってるところが多いこの業界で現場に穴を開けるのは並大抵じゃありません。

 

そんな苦労を重ねて晴れて取得した「介護福祉士」!!

 

きっとすごい権限や高いお給料が約束されるのか...!?といえばそんなことは全くありません。

 

そもそも介護福祉士というのは所謂「名称独占」の資格。国から「名乗ってもいいですよ」と許可を貰えたというだけで、一定の知識や技能の証明ではありますが、持ってなければ介護できないってわけではまったくありません。手当もせいぜい1,2万円つくだけのところが大半です。

 

実際、現場には無資格の優秀な職員さんも、資格持ちの無能も大勢います。そんでもってそのどちらも待遇に大差はありません。

 

医師や看護師のような「業務独占」の資格とは悲しいですが格がまるっきり違います

介護職って何?①

きつい・汚い・危険・給料安い...

飲食業や小売業と合わせてブラック御三家なんて世間では言われている介護業界。3Kだか4Kだかわかりませんがまさにその通りです。

テレビだったら高性能なんだけど笑

 

ハローワークの求人を見ても介護だらけ..そんでもってどこも給料はめちゃくちゃ安い!!

 

そもそも介護の世界ってどんな人たちが働いているのでしょうか?

資格が必要っぽいけどどんなのなんでしょう?

ざっくりまとめてみたいとおもいます

 

 

特別養護老人ホームや老人介護福祉施設、老人ホームやデイサービス、小規模多機能型なんとかかんとかや、はたまた病院や障害者施設...介護職の働くフィールドは意外とたくさんあるのですが、みなさんご存知の通りそのどれもが人手不足です。

 

資格・経験不問!!勤めだしてから丁寧に指導します!

 

なんて謳い文句のところがたくさんありますが実際どーなんでしょう?

 

介護職に求められている資格...いくつかあるのですが実は段階があったりします。

 

介護職員初任者研修

(旧:ホームヘルパー2級) 通称ヘル2

介護職員実務者研修

(旧:ホームヘルパー1級)

介護福祉士

(国家資格)

ケアマネージャー

(都道県認可)

 

.....てな感じに段階があります。

初任者、実務者あたりは民間の資格講座に申し込んで一定のカリキュラムを終了し終了試験(あったりなかったり)をクリアすれば取得できる資格です。なかには職安なんかで無料で講座を受けて取らせてくれるところもあるみたいです(テキスト代とかはかかるみたい)そんでもって現在(2017年3月)の仕組みでは介護業界に足を踏み入れて3年(1095日間)の実務経験と実務者研修の終了の二つの要件を満たせば国家資格である「介護福祉士」の受験資格が得られます。

 

毎年夏くらいから申し込みが始まってあれこれ書類を揃えて申し込んで毎年1月に主要都市を会場に行われる国家試験に合格すると晴れて「介護福祉士」です

 

ちなみに試験の申し込みにはお金がかかるし試験に合格しても「介護福祉士登録簿」ってのに登録するのにさらにお金がかかります

(登録免許税¥9,000 登録手数料¥3,320)

試験を受けるのにもお金、合格してもお金...世知辛いですね。

この流れは全体の8割くらいの所謂「転職者ルート」で、もちろんこれ以外にも専門学校や、大学の福祉学部を卒業して資格を取得する人たちも大勢いらっしゃいます。でもじつわ、資格を取っても介護職に従事していない人が4割ほどいるそうです。

はじめに書いた、きつい・汚い・危険・給料安いな業界に足を踏み入れるのはなかなか勇気と覚悟が必要なようです