孤高の底辺。うんこ拭き(介護福祉士)おじさんの戯言ブログ💩:®️

“奴隷(介護職)”をクビになって、“社畜(葬祭屋)”になってまた介護職に復職したおっさんの随筆集✍️

にもかかわらず笑うこと

何度も何度も書きますが介護の「3K」って何でしょう?

 

 

真っ赤に充血した眼を爛々と輝かせ肩をいからせながらやってきた、介護業界の上層部は唾を飛ばしながら叫びます。

 

当然介護の3Kは「感謝・感激・感動」に決まっているじゃないか!!そこに+2Kで「感謝・感激・感動・クリエイティブ・かっこいい」だっ!!

 

これなら介護甲子園で優勝できることでしょう

 

 

どこからか沸いてきた毒蝮なんとかさんが喚きます。

 

介護の「3K」は、「心、コツ、経験」の三つだ。全身全霊でご利用者様の声に耳を傾けることが大切なんだ!

 

巣鴨あたりで演説すればたくさん飴玉がもらえそうです

 

 

僕はこっそり呟きます

 

「いや、普通に考えてキツイ、汚い、危険だろ。そこに+2Kで、キツイ、汚い、危険、給料安い、嫌われるでロイヤルストレートフラッシュの完成だぜっ」

 

物陰に隠れていたスナイパーにライフルで頭を吹っ飛ばされてしまうことでしょう。

ホンネとタテマエのこの国では本当のことを言うのだって一苦労です(*´-`)

 

「キツイ、汚い、危険」は、毒蝮なんとかさんの言う通り、心掛けとこつ、経験(慣れ)と技術でなんとかなるでしょう。

でも残りの二つ「給料安いと嫌われる」は本人の努力だけではどーにもなりません。

介護職の給料の大元になる介護保険料ははるかかなた頭の上の「国」と「企業(やいろいろな組織)」に管理されているので当然です。

言うなれば.....

 

雨の降らない地域(儲けの無い業界)の下流で農業をしている農民たち(現場の介護職)達は自分達の畑や田んぼに水を引きたくても、上流にあるダムの水門(国が決めている介護保険料:報酬)を開いてもらわないことには川に水が流れてこないので畑に水が引けません。

しかも自分達のところに水が下ってくる前に上流にある村(企業・経営者)が自分達の畑や田んぼにやりたい放題、水を引いてしまうので自分達のところまで流れてくる前に川が干上がってしまいます。

水は、高いところから低いところにしか流れてこないので、元々水脈(儲け)のないそこで井戸を掘ろうが雨乞いをしようが一向に水は得られません。

ダムを管理している連中や、上流の村の連中は豊かに暮らしていますが下流の我々は、飢えて干からびて死ぬのを待つだけです。村からはどんどん人が逃げ出して行きました。

村は荒れに荒れました。最後まで残ったのは他の何処へも行けない人たちだけでした。彼らは当然、「自己責任」で死んでいきます。

上流の連中は口を揃えて嘲笑します。「努力が足りないせいだ、知恵が無いせいだ。無能だから死んで当然だ」

 

理不尽な話です。

 

最もバカにされ、最も嫌われ、最も貶められているこの仕事についていると友達を無くします

なんなら親族からも疎まれます。男なら尚更です

 

きつくてカッコ悪い割に給料も安くて身体を壊すお先真っ暗な職業に就いている男を愛してくれる女性はいるでしょうか?結論からいいます。いません

 

どんなにイケメンでも、どんなに内面が良くても「先が無い」男が選ばれるのは稀なことです(当然、始めからどっちもない著者は論外ですが)

なぜなら、絶対に誰も認めませんが「やり甲斐」や「感謝」だけでは食っていけないからです

 

人並みの生活すら送ることが難しいかもしれません。子供なんて生れようものなら貧困世帯の出来上がりです

 

ネガティブに聞こえようが恨み言に聞こえようが現実は現実です。

 

だから人が居付きません。

まともな人ほどすぐに辞めていきます

 

新人をしっかり教育する暇もない程忙しいし、人手不足なので完全に負のスパイラルから抜け出せません。

そんな中で頑張って指導しても...

 

 

「くっ....俺が..俺が一人でオムツを替えられる様にならないと僕さんが安心して夜勤明けなのに帰れないんだっっ」

 

 

「「卍・介っっっ(ばんっっかい)」」

 

「なん....だと......」

 

みたいなことにはなかなかなりません

 

みんな静かーーにフェードアウトしていきます

 

それでも仕事だから頑張ってやらなくちゃいけません。職業なのでなんとかしなくてはいけません。

いっそ、焼畑農業のように一切合切総てを焼き尽くしてその焼け野原から再生できたらどんなにいいだろう..なんて考えてしまいます

だけどそんなこと出来ません。向こう2、30年は次から次に無尽蔵に押し寄せてくる老人津波を捌ききらなきゃいけません。

ひたすら枯木に水をやり続ける戦争を続けなければなりません

絶望と虚無と怒りの中で、身体を壊し、心を砕きながら。

希望も光も見出せなくてもたとえその先に何もなくとも。